「僕は、もう一度会社を立ち上げたとしても、やっぱり、この5人に経営幹部を任せたいって思うんだ」
1年目の頃、東海地区で出会ったお客様が幹部の方々に向けておっしゃった言葉です。
社長様からの心のこもった言葉を聞き、幹部の方々も思わず、目頭が熱くなっていらっしゃいました。
すると、口々にご自身の今の状況やこの会社で一緒に頑張っていきたい、という想いをお話してくださいました。
それまで、この会社様はとにかく社長様の意志が強く、圧倒的な力をお持ちになっていたため、幹部の方々も自分の考えや想いを発言することにためらっていらっしゃいました。
また社長様は社員様方に「もっと成長してほしい」という想いをお持ちでしたが、その気持ちが思うように伝わっていないご様子でした。
そんな中、ご縁があり、お客様と一緒に進めてきたプロジェクトでは、共にたくさんのことを考え、時には勇気を出して気持ちを伝える場面もありました。
そしてある日、社長様から伝えられた先ほどの言葉。
恐らく、初めて社長様がストレートな言葉で、幹部の方々への想いを伝えた場面でした。
その後、社長様が私にこっそりと「もう何を言っても大丈夫だと思えたら、一番伝えたいことが出てきた」とおっしゃいました。
人に何かを伝えること、人の想いが伝わることは、スキルでも何でもなく、そこにどれだけ『信じる気持ち』があるかだと感じ、改めて、私の原点であった『人の力』を思い出させていただいた企業様でした。

「ありのままに寄り添うこと」です。
お客様と目の前で対峙させていただく時、『経営者様』『幹部の方々』として関わらせていただくというより、『役職ではない、ありのままのその方』として関わらせていただくことを大切にしています。
目の前の相手との関係の質を向上させ、その力を組織の力に変えていく時の第一歩は、その方の考え方や価値観をどれだけ知り、受け止め合うことができるのかだと考えています。
まずは、ここをしっかりととらえ、自分の中の軸にしながら、お客様と関わらせていただいています。